悪めは労して不怨[礼記ニも/此語有]仮令人は父母の愛憎の偏
有とも子たるもの毫も驕る心と怨むる念あるへからす
子弟たるの日に己後年の父たらは教ゆるに
愛憎の偏なき様能心に祀して戒とすへし
「 兄弟子姪貧富厚薄おなしからす是実は天
命ニよる事也
「 人の貧富ハ陰陽昼夜の如し富める者の子孫
必困窮餓餒ニ及ひ貧婁苦困の家必賢
良の子孫を生して栄発をなすに至る然は
富も恃むへからす貧も愁るに足らす況や□□
のたくひ外物の軽きものにて出さは又入るの理有り
聚まれハ必散するの道有孝子にいへり多く蔵する
ものハ必厚く亡ふ一言千舌(コ)の箴瀉也
「 聖人の大徳以すら女子ハ養ひ難しと定る夫妻の
際は恩簡幷行ニ行れされは家ハよく治メ難し
遊蕩[ドウラク/ナマケモノ] 賭博(チヨハク)[ハクチ/カケコト] 田園(テンエン)[いへなき/でんち]
慢ハあなとると□す暴慢侮(ブ)慢ミなしかり慢ハ
人を眼下に軽く見下す也
【逆さま】
履霜堅氷至
霜は限の初て□る所の□□
□□□□□□□もの陽
[ ]【虫喰】もの 陰
男 陽
女 陰 女子小人□□□□其勢漸々
増長し終ニ侮蔑(ヘツ)□□□
身家ヲ堕落す終ニ家は乱る
家格は[ ]【虫喰】不換
龍戦野其血玄黄
龍ハ陽物なり是ハ女子小人の勢陽有は終ニ蔑□
し其権勢の盛成□□□□きニ至りてハ陰
物の夜陽物の龍ニ成り此ニて[ ]【虫喰】
して相争も乱ル相争に至りてハ慈父も血を流し
臣妾も血を流す玄ハ天の色君父をいふ
黄ハ地の色臣妾ヲいふ血とハ傷害の□を云
よしとら
よしとら
よしとら
たひらのよし徳
義虎
【逆さま】
天保八□□□□□
道□□□天保十年
[ ]【虫喰】