一三五 天保十三年十二月 嫁取に付議定

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(平方宇田川家蔵)

  一札之事

一此度当組弥次兵衛殿娘せつヲ娶ニ貰度義ニ付、貴公様方ヲ達而相頼、右親ノ方江相渡リ御咄候而親申旨ヲ承候得ハ、是迄兵左衛門殿方江奉公ニ差入置候而、少〻余分之金子借用致候得は只今縁付ル事難相成候旨被申候得共、余分金子之義は我等方ニ而引請其上主人江相渡リ右縁談之趣申候得は、早速御聞訳ケ被下一同各〻様親本江相渡リ、せつヲ主人ニ而貰請其上我等方江娶ニ被使被下難有仕合ニ奉存候、万〻一縁不相続ニ御座候而茂、前書引請金子之義ニは一向拘リ申間敷候、右一条ニ付貴殿方江少茂御苦労相懸ケ申間敷候、為念一札入置申所依如件、

  天保十三年寅極月    武州埼玉郡平方村

               当人 喜右衛門印

               請人 五郎左衛門印

   同村   兵左衛門殿

   いせ主人 久左衛門殿