一貴殿御抱之喜右衛門名之田地之内、田畠壱町五反分我等ニ御預ヶ被成家守仕候、御公儀様御年貢諸役年〻割之通、右之田地ニかゝり申分急度相勤可申候、為作徳壱年ニ米九俵但御蔵表也、畑方金弐両つゝ年〻霜月中急度相済可申候、たとへ旱損水損如何様之義御座候共、少も御如在仕間敷候、若御年貢ハ不及申ニ作徳米金遅〻仕候ハゝ、請人之者共急度埒明貴殿御苦労ニかけ申間敷候、為後日仍而如件、

　　元禄拾六年　　　　　岩付領末田村

　　　未二月廿三日　　　　田地家守　吉兵衛（印）

　　　　　　　　　　　　　証人組頭　貞右衛門（印）

　　　　　　　　　　　　　　　同　　七郎右衛門（印）

　　　　　　　　　　　　　　　同　　弥五兵衛（印）

　　　　　　　　　　　　　　　同　　武右衛門（印）

　　　　　　　　　　　　　　　名主　彦右衛門（印）

　　　袋山村

　　　　吉左衛門殿

一右之作徳米九俵ハ金子三両分、年〻霜月中之相場を以米ニて相渡し可申候、已上