二二二 享保六年十一月 家守請負証文

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(七左衛門井出家蔵)

  請負申家守証文之事

 上中田合四反五畝歩

右は赤山領金右衛門新田午ノ御検地帳ニ、喜兵衛と名付持来リ候田地、此度貴殿江質物ニ御請取被成候ニ付、壱歩之所茂不残拙者預リ家守役請負品〻相定申候事

一此田地ニ懸リ候御年貢之義は、御割付之表郷中小割次第ニ御年貢米金名主方江、拙者致皆済請取手形取置可申候事

一御役高ヲ持郷中惣百姓並ニ諸役人馬共無滞相勤可申候事

一郷中出銭惣百姓並ニ拙者方ゟ無遅〻出し可申候事

一田地手前江控作リ候分ハ不及申ニ、外江小作ニ入候共壱歩之処も荒シ申間敷候事

一御地頭様ゟ御年貢は不及申ニ、諸役等入目共ニ家守急度埒明ケ為作徳新金壱両弐分宛ニ、年〻十一月廿日ヲ限リ急度相済シ、請取手形取置可申候事

一家守給金并ニ諸役金出銭共ニ、田地小作年貢ヲ以テ差引、右作徳金相定申候上は、縦旱損水損風損等有之候共、少茂御訴訟ケ間敷義仕間敷候事

一御地頭様江上リ候諸法度以下、家守色判仕上ケ可申候事

一此田地壱歩之所も無尽又は借金惣而書入等ニ仕間敷候事

一田地之廻リニ有来リ候竹木身木は不及申ニ、枝木成共伐取申間敷候事

一此田地境目等其外惣而分明ニ見守可仕候事

  附リ人宿ハ不及申ニ、請人口入ニ立申間敷候、尤兼而被仰付候御 公儀様御法度之義何ニ而も少茂相背申間敷候、宗旨之義は代〻真言宗ニ而当村宝積寺旦那ニ紛無御座候、則寺請状請人方江取置申候事

右条〻相定家守請負申上は少茂相違仕間敷、若家守御気入不申候歟又は御年貢米永作徳金引負埒有ケ不申候ハゝ、何時成共家守御置替可被成候、其節預リ申候田地相改引渡可申候、尤引負米金之義は加判之者共急度弁江勘定可申候、勿論置替候家守之義も拙者共吟味仕右之通為請負少茂御苦労ニかけ申間敷候、為後日証文依而如件、

  享保六年丑十一月   赤山領金右衛門新田

               家守 権兵衛(印)

               組  六右衛門(印)

               同  文右衛門(印)

               同  徳右衛門(印)

               名主 藤兵衛(印)

           【宛名切取欠】