二三〇 天明六年二月 小作請負証文

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(「砂原松沢家文書」市史編さん室蔵)

  請負申御年貢諸役小作証文之事

 田畑合三反拾歩       御水帳面也

右は貴殿仁左衛門方ゟ質物ニ御取被成候田地、我等勝手ニ罷成候ニ付、達而御願申上田畑三反拾歩之処、当午ノ二月ゟ来ル十月迄壱ヶ年ニ小作請負、田畑不残預り置所持仕候所実正也、如此請負申上は年〻貴殿御抱之内は、右田畑ニ掛り候、尤御 公儀様御年貢之儀は御割付次第ニ御上納可仕候、并諸役入目等迄右田畑掛り候分壱合壱銭も無味【未】進村並ニ我等相勤可申候、少も貴殿江御苦労懸ケ申間敷候、其上為作徳と田方も金子ニ積り壱ヶ年ニ金子壱両宛、十月ニ罷成候ハゝ急度相済シ可申候、作徳米ニ而相済シ可申処我等勝手を以金済仕候上は、旱損水損風損縦何様之儀御座候共御了簡被成御預ケ被下候上は、少も差滞り申間敷候、若小作人御気ニ入不申候歟、又は田畑御入用ニ御座候ハゝ何時成共請負田地御取放シ、何方江御預ケ被成候共違儀申間敷候、其節田畑相改不残急度引渡シ可申候、少も相違之義申間敷候、右田地ニ有来り候竹木壱本も伐荒シ申間敷候、且又御年貢皆済手形我等方ニ請【カ】取申候間、御入用次第差出し可申候、御年貢諸役無味進相勤作徳金無滞り相済申候ハゝ、此証文を以何年茂御預ケ可被下候、為其証人を相立加判之証文入置申候、為後日仍而如件、

  天明六年午二月    越ヶ谷領砂原村

              受負人 伊丘衛(印)

              受人  彦左衛門(印)

              五人組 金右衛門(印)

    同領四町野村

      藤左衛門殿