（七左衛門井出家蔵）
【表紙】
「 寛政六年
御用 御貸附金拝借証文也
小出大助御代官所
正月 武州埼玉郡七左衛門村
拝借人 門平」
差上申拝借証文之事
当寅正月ゟ来ル午年迄五ヶ年季
一金三拾両 但御用御貸附金之内
右御貸附金此度奉願、書面之通り拝借仕候処相違無御座候、利足之儀は月壱分之勘定ヲ以毎年十二月十五日限急度上納可仕候、依之質地証文并御水帳小捨書抜左ニ差上申候、勿論外様御役所二而拝借金不仕候、右は御用金之儀ニ御座候得ハ年季明節は勿論、年季之内返納被仰付候而茂其節縦水旱損ニ而何様之凶年ニ御座候共其段は不申上元利相揃急度返納可仕候、若相滞候ハゝ質地御取上御払可被仰付候、其節御払代金ニ而不足仕候ハゝ加判人之持地差上、若質地買請人無御座節は加判人は勿論惣百姓にて引請金子調達仕急度返納可仕候、其節難渋仕候ハゝ何様之御科被仰付候共一言之御願申上間鋪候、且右御用金并手前金ヲ以御貸附金取次抔与偽り外江貸出候儀仕間鋪候、若左様成儀外ゟ及露顕候ハゝ是又御科可被仰付候、為其一同連印証文差上申処仍如件、
寛政六寅年正月 武州埼玉郡七左衛門村
拝借人 門平（印）
親類 丹次郎（印）
百姓代 勘右衛門（印）
組頭 喜右衛門（印）
名主 兵右衛門（印）
関東御郡代附
御貸附方
御役所
差上申質地証文之事
反別合弐町弐反四畝拾四歩
右は御用金拝借仕候ニ付、右質地書面之通り左ニ小拾書抜相添差上申処相違無御座候、右質地何方ゟ茂構候者一切無御座候、勿論外江借金等書入ニ仕候地所ニ而ハ無御座候、若此以後重質地等ニ差出候ハゝ地主ハ勿論加判人一同御咎可被仰付候、為其連印証文差上申処仍如件、
武州埼玉郡七左衛門村
寛政六寅年正月 拝借人 門平（印）
親類 丹次郎（印）
百姓代 勘右衛門（印）
組頭 喜右衛門（印）
名主 兵右衛門（印）
関東御郡代附
御貸附方
御役所
御水帳小拾書抜
字下屋鋪前 御水帳面伊左衛門
一中田弐反三畝拾九歩 当地主 門平（印）
【同人（印）】
同 同断
一中田壱反七畝廿六歩 同断 同[ ]【切取】
同 同断
一中田九畝六歩 同断 同人（印）
越巻境 同断
一中田三畝六歩 同断 同人（印）
小以中田五反三畝廿七歩
字下屋鋪前 御水帳面伊左衛門
一下田五畝六歩 当地主 門平（印）
字下屋敷前 御水帳面伊左衛門
一下田弐反廿歩 当地主 門平（印）
同 同断
一下田壱反壱畝拾四歩 同断 同人（印）
同 同断
一下田壱反三畝拾歩 同断 同人（印）
同 同断
一下田六畝歩 同断 同人（印）
【同人（印）】
同 同断
一下田弐反弐畝拾五歩 同断 [ ]【切取】
同 同断
一下田壱反八畝廿歩 同断 同人（印）
同 同断
一下田四畝廿四歩 同断 同人（印）
小以下田壱町弐畝拾九歩
字細沼 御水帳面伊左衛門
一下〻田弐反四畝廿三歩 当地主 門平（印）
同 同断
一下〻田壱畝廿壱歩 同断 同人（印）
小以下〻田弐反六畝拾四歩
字下屋鋪前 御水帳面伊左衛門
一中畑壱反弐畝廿五歩 当地主 門平（印）
御水帳面伊左衛門
一下畑三畝歩 当地主 門平（印）
同断
一下畑三畝廿七歩 同断 同人（印）
同断
一下畑弐畝歩 同断 同人（印）
御水帳面伊左衛門
一下畑壱畝拾五歩 当地主 門平（印）
同断
一下畑壱畝四歩 同断 同人（印）
同断
一下畑拾弐歩 同断 同人（印）
小以下畑壱反壱畝廿八歩
御水帳面伊左衛門
一下〻畑三畝廿六歩 当地主 門平（印）
御水帳面伊左衛門
一屋鋪壱反弐畝廿五歩 当地主 門平（印）
右之寄
反別合弐町弐反四畝拾四歩
右は武州埼玉郡七左衛門村御水帳小拾書抜書面之通り少も相違無御座候、尤右之内荒地潰地等一向無御座候、若此上変地出来候ハゝ早速御訴地所引替差上可申候、仍之一同連印差上申処仍如件、
寛政六寅年正月 武州埼玉郡七左衛門村
拝借人 門平（印）
親類 丹次郎（印）
百姓代 勘右衛門（印）
組頭 喜右衛門（印）
名主 兵右衛門（印）
関東御郡代附
御貸附方
御役所
覚
一中田壱反ニ付 質入直段 金五両
一下田壱反ニ付 同 金四両弐分
一下〻田壱反ニ付 同 金四両
一中畑壱反ニ付 同 金五両
一下畑壱反ニ付 同 金四両弐分
一下〻畑壱反ニ付 同 金四両
一屋鋪壱反ニ付 同 金七両弐分
右は当時村方質入直段少茂相違無御座候、則御支配御役所江茂書上置申候、以上
寛政六寅年正月 武州埼玉郡七左衛門村
拝借人 門平（印）
親類 丹次郎（印）
百姓代 勘右衛門（印）
組頭 喜右衛門（印）
名主 兵右衛門（印）
関東御郡代附
御貸附方
御役所