二五一 元治二年二月 質地値引譲渡礼状

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(市史編さん室蔵)

   礼状一札之事

一先年我等儀貴殿方ニ御恩借有之候ニ付、所持之田畑屋敷家財共金弐百両ニ而質物ニ相渡置候処実正也、然ル処今般存外之思召を以右田地屋敷家財共書入候分金百両ニ而、親類之好身を以御譲り被下候段難有仕合ニ奉存候、就而ハ御当家無人ニ付我等共江留守居見世番等御申付被下是又難有仕合ニ奉存候、依而は勤向之儀幾重ニも出情致精〻相勤右重恩忘却無之様、尤七ヶ年歟拾ヶ年也首尾能相勤候上右御勘弁被下候筈之処、当後見人衆御親類様方一統思召を以前御勘弁被下候段重〻難有仕合ニ奉存候、向後子孫ニ至ル迄忘却無之様相勤可申候、依之親類一同連印礼状入置申候処仍而如件、

  元治二丑年二月    越巻村

                  定蔵(印)

              親類  乙蔵(印)

              五人組 清吉(印)

       立野村

        弥吉殿