二九六 明和元年十二月 関所通行願

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(西方須賀家蔵)

  乍恐以書付を御願申上候

 一埼玉郡八条領西方村 名主平内組下百姓又四郎

 一葛鹿【飾】郡小金領深井村 名主久兵衛組下百姓夏右衛門

右は葛鹿郡松伏領川藤村名主喜兵衛御願申上候、此度八条領西方村百姓又四郎次男又右衛門夫婦之者共、小金領深井村百姓夏右衛門弟江養子ニ差遣候様世話仕、双方親類内ニ御座候ニ付内談相究り申候、依之右養子又右衛門夫婦之者共、御関所無相違御通シ被為下置候様ニ乍恐奉願上候、御慈悲ヲ以願之通 被為仰付被下候ハゝ有難く奉存候、已上

  明和元年申之十二月  葛鹿郡松伏領川藤村

               名主喜兵衛

 野田弥市右衛門様

     御役所

右松伏領川藤村名主喜兵衛御願申上候通、養子又右衛門夫婦之者共御関所御通シ被下置候ハゝ難有奉存候、已上

              八条領西方村百姓又四郎

                   名主 平内

              小金領深井村百姓夏右衛門

                   名主 久兵衛