（西新井新井省家蔵）
差上申一札之事
武州大杉村喜右衛門忰庄七儀、不二道と相唱候教を帰依いたし、於 公儀御取用有之候様致度旨申立候ニ付、被為遂 御吟味候処、其祖は画行藤仏と唱へ同人教之趣追〻相承いたし、同国鳩ヶ谷宿庄兵衛事禄行三志を近来師と尊ミ、天地日月国恩君父之恩を忘却不致、四民とも其職業を励諸人之難儀を救べき事等専らニ教導致候由ニ候得共、右は素より人間普通之儀ニ而、画行等之教ニ而已限リ候訳ニ無之候処、神儒仏ニも不依種〻異様之字躰を取拵、天地之間之事ニなそらへ仏道之咒文同様ニ、帰依之もの共一同相唱諸人ニ申勧候段は全新義之異法ニ付、御取用不相成儀は勿論、右廉〻ニ於ては不届ニ付、急度も可被仰付処、其身ゟ発起致候儀ニ無之画行等より申伝、併禄行三志之教ニ泥如何とも不心得帰依致候段は無紛達御聴、殊ニ庄七等願之赴御取用無之上は、速ニ致改心以来新義異様之儀急度可相止旨申上候ニ付、御宥免を以不被及御咎之御沙汰候段被仰渡、是まて所持致候書物類ハ一同御取上相成候旨、是亦被仰渡承知奉畏候、仍而御請証文差上申処如件、
嘉永二年酉九月四日
青山録平御代官所
武州埼玉郡大杉村
百姓喜右衛門忰
庄七
村役人惣代
金五郎
一橋領知
同州同郡川原井村
名主長左衛門煩ニ付
代 弁蔵
村役人惣代
文五郎
青山録平御代官所
同州同郡越ヶ谷宿
問屋彦右衛門地借
次郎左衛門
村役人惣代
市蔵
同御代官所
同州葛飾郡八子新田
名主 久左衛門
村役人惣代
吉右衛門
久世大和守領分
下総国猿嶋郡砂井村
百姓 利兵衛
村役人惣代
亀之助
喜右衛門
本多作左衛門知行
同国相馬郡和田村
百姓 三左衛門親
浦七
村役人惣代
五郎右衛門
岩田鍬三郎御代官所
同国香取郡押砂村
百姓 武兵衛
村役人惣代
五郎兵衛
安藤与十郎知行
常州河内郡馬渡村
百姓 権兵衛
村役人惣代
彦右衛門
青山録平御代官所
武州足立郡鳩ケ谷宿
百姓 庄兵衛代兼
渥美九郎兵衛知行
武州埼玉郡粂原村
百姓 彦太郎
村役人惣代
丹治
大草太郎左衛門御代官所
下総国猿嶋郡仁蓮宿
百姓金兵衛忰
友吉
村役人惣代
善右衛門
鳥居丹波守領分
同国同郡山田村
百姓 松右衛門
村役人惣代
伝左衛門
渡辺為三郎知行
同国豊田郡水海道村
百姓 忠八
村役人惣代
又右衛門
藪益治郎知行
同国結城郡平塚村
百姓 源六
村役人惣代
市郎兵衛
一橋領知
同国同郡北南茂呂村
名主庄右衛門煩ニ付
勘左衛門
村役人惣代
利右衛門
田安領知
同国香取郡橋向村
百姓 嘉右衛門
村役人惣代
庄右衛門
久世大和守領分
同国猿嶋郡内門村
百姓 彦兵衛
村役人惣代
市郎兵衛
次郎兵衛
芝西応寺町家持三四郎煩ニ付
代召仕 又三郎
五人組 松五郎
小石川大原町万右衛門店
田十
家主 万右衛門
五人組 兼𠮷
深川八名川町
家主 平十郎
八十八
五人組 源助
藤兵衛
同所森下町宇兵衛店
藤兵衛
五人組 宇兵衛
市兵衛
同所平野町恒七店
源兵衛
家主 徳七
五人組惣代
作右衛門
浅草三間町幸七店
熊次郎
家主 幸七
五人組 長右衛門
同所駒形町清兵衛店
伊兵衛
家主 清兵衛
五人組 竜兵衛
飯倉片町壱丁目家主
周助女房
さた
五人組 忠兵衛
霊岸嶋五人組持店
七兵衛同居
由蔵
五人組 市右衛門
藤八
西久保神谷町吉兵衛代兼
西紺屋町家主
甚兵衛
五人組 清助
本郷竹町家主
五郎兵衛
五人組 徳兵衛
寺社
御奉行所