(西方大聖寺蔵)
【表紙】
「由緒書控
大聖寺」
当山由緒書
一当山本尊不動明王は良弁僧正之彫刻、相州大山不動尊与同木同作ニ而霊験無双之尊像ニ御座候、
一天正十九年十一月 東照宮様 御鷹野之砌当山江被為遊 御立寄、本尊之由来御尋有之候ニ付巨細奉申上候処、被為遊御感心天下泰平之御祈禱被為仰付、寺領御朱印六拾石 御寄附被成下、其上大聖寺与寺号御改被下置候、
両上様江独御礼奉申上候、隔年正月六日御巻数奉献上候、
一御紋附御戸張 一張
東照宮様慶長年中奥州 御発向之砌下野小山宿ゟ御凱陣之節当山江御一宿被為遊、関ヶ原御退治之為御立願、白鞘之御太刀一振リ[長弐尺八寸/五分 無銘]御垢附御夜着御奉納有之候、且悪徒退治之御祈禱被仰付候事、
一不動尊宮殿 御紋附并御戸張水引 常憲院様御代延宝年中 御本丸御安鎮之御祈禱被仰付候節、右御紋附は従 桂昌院様御寄附被成下置候、并宮殿之御紋ハ御金拝領仕候而造営被仰付候、 桂昌院様御代貝杓子棗形御茶入品〻拝領仕候、
東照宮様御宮 一宇
右は御太刀御奉納之砌奉造営候、其後 巖有院様御代御金拝領仕候而 御宮再建仕 尊容奉安置候、依之 尊容御裏書有之候、
常憲院様御代宮殿御道具御寄附
御紋附 御香爐 一箇 但シ真鍮
御紋附 御花瓶 一対 但シ真鍮
御紋附 御戸張 一張
御紋附 御三方 一対
御紋附 御神酒陶 一組 但錫
御紋附 御挑灯 弐張
御紋附 御供器 一組 但シ真鍮
右之通御寄附物并由緒奉書上候処相違無御座候、以上
安政三丙辰年二月 大聖寺