四五五 文政元年一月 平田篤胤金子借用証文

938/1009ページ

原本の該当ページを見る

(越ヶ谷山崎家蔵)

   借用申金子之事

一金弐百九拾六両也  文字小判也

   但利足之儀は壱割

 右は此度御厚意を以て、古史成文三巻、古史徴四巻共彫刻致し、且仕立迄之入用として借用申処実正也、返済之儀は最初御約束申候通、右本売渡之金子ニ而元利御勘定御引取可被下候、万一為金子返納に能はず候は、板木不残取揃貴殿方江御引取り摺立本書肆江御売渡被成、其利分にて元利相済次第板木は此方江御渡可被下候、尤此度摺立相済候上は直に板木御預ケ申候ても不苦候、此儀は御勝手次第に可被成候、為後日仍如件、

            証人  平島伊助(印)

            借用人 平田大角(印)

  文政元戊寅正月十日

          より追〻

   山崎長右衛門殿