(越ヶ谷山崎家蔵)
【表書】
「山崎ぬし ひらた
用事 」
猶〻信友より伊介ニ申含候事ども能〻御きゝ可被下候、さて秘書一さつ上候、
日を追て冷気相募候へども御二人様無御替珍重〻〻、此方忰こと今以同扁にて扨〻困り入申候、夫故校合はかどらず遺恨ニ存候へ共致しかたなく誠ニ御待遠ニ候、半とぢれ度事ニ御座候、信友も番帰りにハいつも参候てすけ呉候へ共、第一の我等右之仕合せ故遅り候、其上少〻やごとなき御方より一ノ巻に云〻のことを認メ候方可然と御申有之、迚も之事と存じ信友など相談にて其事を書キ加に懸り候所、病人故はかどりかね候、其事信友よりも可申候、はた又我等こと十五日頃にハ参るべく存居候所忰儀又〻うちかへし此節は絶食同様にて候程之事故伊介上候、なほ信友よりも可申候間よろしく御きゝとり可被下候、何も取込ミ早〻如斯御座候、以上
九月二十日認ム ひらた
山崎ぬし
猶〻御内様おかねさまにもよろしく奉願候、かしこ
〔註〕文政元年九月カ