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下松漁業協同組合

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 戦時中、統制強化のため結成された下松市漁業会は、一九四八年、水産協同組合法が制定されたので、翌年解散し、同時に笠戸島漁業協同組合・下松市漁業協同組合が発足した。
 漁業協同組合の拠点である魚市場は当時市営として新設(元町東、東洋鋼鈑内西側)経営されていたが、漁業協同組合による経営が強く求められるようになり、五一年十一月、市は市場施設を両漁業協同組合に賃貸し、経営を移転した。笠戸、下松市両漁業協同組合は、この魚市場を中心に順調に発展していたが、軋轢を生じ、五六年三月、笠戸島漁業協同組合は汐見町に魚市場を新設して分離し、組合を改組して下松中央漁業協同組合を設立した。その後の漁業協同組合状況は表12のとおりである。
表12 漁協の状況
(単位:人、千円)
年 次組合名組合員数職員数手数料
入漁料
仲買人数出資金固定資産
1960年下松中央漁協8982,818502,5702,604
下松市漁協4952,664411,3602,513
64下松中央漁協7853,342392,9752,586
下松市漁協4652,368351,42550
70下松中央漁協4874,562395,6656,700
下松市漁協3853,034261,53935
75下松中央漁協124613,2323732,3776,950
下松市漁協10546,331218,0811,641
81合併下松漁協93632,2044739,73020,136
84下松漁協81737,0294148,01021,611

 七五年代に入り、県から漁業協同組合の経営基盤を改善強化するため、両組合の合併指導があり、市では中央、下松市両漁業協同組合と協議して七八年総事業費三億円(県事業、二分の一市負担)で、新魚市場用地の造成、新川船溜の整備、拡張工事を完成させ、続いて翌年、漁業近代化施設整備事業(事業費三〇〇〇万円)で新魚市場の完成をみた。同時に中央、下松市両漁協が出資した下松地区漁業協同組合連合会事務所も竣工した。ここで両漁業協同組合の合併の機が熟し、八一年一月下松漁業協同組合が誕生した。新しい下松漁業協同組合は、組合基盤の強化と漁業の近代化を目指し、年々業績を上げ現在に至っている。