市民憲章は、市民自らの手によって、市民の生活信条、社会的規範・まちづくりの指標としてつくられたものである。市民自らの責任において実践するという基本的な認識に立って、社会教育諸団体をはじめ、会社・工場・各種団体の組織を通じて、実践活動を積極的に展開した。
まず啓発活動として、市民憲章碑(市民会館前と市役所前。市青年会議所寄贈)。市民憲章アクリル塔(下松駅南口)の設置や市民憲章解説書、市民憲章のしおり、市民憲章だより、市民憲章カード等を作成、配布した。また定着活動として、市民憲章推進大会、講演会、シンポジウムの開催、市民憲章推進のモデル自治会・団体・協力校の指定、さらには市民総おどり大会・市民さくら祭(市青年会議所主管)を開催し、また市民憲章マーチ、市民憲章おどりの普及を図った。
とくに市民憲章制定五周年と市制施行三十五周年の記念事業として、全国市民憲章運動連絡協議会・財団法人新生活運動協会・下松市民憲章推進協議会共同主催のもとに、第九回全国大会を、七四年十月二十四日から三日間にわたって、市民会館を主会場に開催した。県外からの参加は、北は北海道から、南は沖縄に及んで二一三名に達し、また県内からは六七名、市内からは約六〇〇名の参加をみた。
大会は、「憲章で結ぼう精神(こころ)のまちづくり」をテーマに掲げ、憲章推進の組織・市民運動・行政の在り方について分科会を設けて熱心に研究、討議し、また記念講演(磯村英一東洋大学教授)や市内視察を行って、多大な成果をおさめて盛会裡に閉会した。