32 切山八幡宮に伝わる馬具(きりやまはちまんぐうにつたわるばぐ) (久保地区)

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 切山八幡宮は、和銅年間にお祭りされた古い神社である。このお宮に、次のようないい伝えのある馬具がある。
 太閣秀吉公が、朝鮮遠征のとき、花岡の宿に向って山陽道をくだり、現在の久保駅の所に来たところ、北の方に瑞雲(ずいうん)がたなびいているのを見て、家臣に調査を命じた。そうすると、切山八幡宮というお宮があることを報告した。太閣は、切山とは敵をキルに通じ、大変吉兆(きっちょう)であると喜ばれ、馬具を奉献して、必勝を祈願されたという。その馬具の一部はいまも神社に伝わっている。太閣はその後、花岡の宿に泊られ、その宿泊地をいまも「御宿」の名称で呼んでいる。