2 田の草取り唄(たのくさとりうた)

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○ 盆が来たちゅうて 嬉しいこたないぞ  越後(えちご)かたびら 着るじゃなし
  歌も数ある 八万四千  色のまじらぬ 歌はない
  わたしゃどうでも あんだでなけりゃ  東しらんでも 夜は明けぬ
  どうせ一度は 騒動のもとよ  早く騒動に なってみたい
  御座りゃどんどと 一度に御座れ  おちなおちなにゃ だれも来る
 ※ 焼けつくような水田に、腰を曲げて這(は)う姿で、両手をかきまわすようにして、稲株の根本の草まで取る。一人で四五条の幅で進む。暑さとぶゆに刺されながらの作業は、農作業の中でも最も辛い仕事の一つであった。