11 木挽唄(こびきうた)

105 ~ 105 / 168ページ
○ 木挽さんというて 泣いたことはないが  樅(もみ)の枯木で 二度吠(ほ)えた
  大工さんよりゃ 木挽さんがかわい  木挽きゃ木も挽く 袖(そで)も引く
  山の中でも 三軒屋でも  住めば都よ 我が里よ
 ※ 山の木挽きは、小屋をかけて山に入って仕事をした。
   五・六十年もたった松の木を、胴切り鋸(どうぎりのこぎり)で伐り倒し、手斧(ておの)で枝打ちして、決った長さに切っていく。
   板に割くには、巾広い板鋸をつかった。