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下松市の石造文化財 祈りと生活
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二、観音様(かんのんさま)について
5 観音様(かんのんさま) (上恋ヶ浜慶雲寺(かみこいがはまけいうんじ))
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慶雲寺は、天文元年(一五三二)行基菩薩作「千手千眼観音(せんじゅせんがんかんのん)」を本尊として開設され、観音の寺として近郷の信仰を集めていた。明治三十年(一九〇〇)住職、謙崖和尚(小周防の溪月院に転住)のとき、裏山に石造の三十三観音を奉請した。
古老の話によれば、大正年間まで縁日には草相撲や露店も出てにぎわったという。
現在は、八月十五日、朝観音として早朝参拝が多いようである。石仏の寄進者は、地元はもちろん、宮の洲や遠く四国の多度津等の回船業者らの名も多くみられる。境内は、桜やつつじ等が多く、花見ごろには探訪する人も増えてにぎわっている。