5 お地蔵様(じぞうさま) (久保岡市(くぼおかいち))

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 久保中学校を東へ三百メートル行った国道二号線のすぐそばに、小さなこんもりした森があり、ここに部落の墓地と共にいくつかのお地蔵様が建てられている。その端の方の小さなお堂の中に、頭の丸い少し黒ずんだ花崗岩のお地蔵様がまつられている。
 そこにはいつもお酒が供えてあり、近所の人達(たち)は、このお地蔵様を「息の地蔵さん」と呼んでいる。
 下の台座は板に隠れていて、造立年代は不明であるが、江戸末期かと推定される。息の地蔵さんと呼ばれるようになったのは、風邪を治し、咳(せき)を止める霊験があるためである。(下松市の民話伝説と民謡参照)