花岡八幡宮の参道を進むと、左側に唐破風(からはふ)の立派な門があり、「華岳山」と大きな額がかかっている「閼伽井坊」というお寺がある。寺門を過ぎると右手の改築されたお堂の中に地蔵様が安置してある。黒く古びているが、花崗岩製で温和な童顔の等身大の姿のよい地蔵様で、数枚の涎掛(よだれかけ)がかけてある。左手に地蔵様、右手にお大師様が古くから安置されているが、これらの建立年は不明である。
日限地蔵といわれ、病気平癒(ゆ)の地蔵様で病気の個所を自分の年の数ほど書いてお供えし、自分で日を決めてお参りすると、その霊験はあらたかであるといわれている。傍に「水かけ地蔵」がありその台石に「宝暦」と刻まれている。