造立記念碑 刻文
奉安置四国八十八霊場 月迎山妙音寺
発起人・世話人
安田信次郎、伊藤庄五郎・山本寿助
三好亀吉 山中峯吉 山本豊吉
明治十五年旧三月二十一日
旧妙音寺境内から裏山一円にわたり、八十八番大師像が静かに安座している。
造立寄進者の一部をあげると、
一番 菅沢 安田清右衛門
二番 下村 山本豊吉
三番 山中 藤井源治郎
四番 菅沢 伊藤兵右衛門
五番 高畑 三好弥右衛門
六番 山中 藤井与吉
七番 下村 広林吉右衛門
八番 菅沢 三好寅吉
九番 下村 伊内清吉
十番 菅沢 藤本辰之進
寄進者の名前をみると、大部分が地元の人であるが、遠く、深浦森田伝左衛門という名もあり、また、米川全地域にわたっての篤信者が寄進されており、八十八体のお大師様が妙音寺山全域にわたって鎮座しておられる。
信仰の厚いこれらの人たちは、妙音寺での供養があるたびに巡拝しており、ことに春の三月二十一日、夏の八月二十一日には必ず参拝が続けられて今日に至っている。
なお、妙音寺は、昭和三十四年光明寺と合併して「妙光寺」となり、現在では寺塔などの建物はほとんどなくなり、墓地だけが残っている。