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下松市の石造文化財 祈りと生活
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六、狛犬(こまいぬ)について
2、狛犬(こまいぬ) (花岡八幡宮 馬場(はなおかはちまんぐうばば))
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天明における、風水害、干害、病虫害と農作に被害が打ち続くなかで、都濃郡宰判配下の庄屋六名が宰判の筆頭社に五穀豊饒と災害除去を祈願して、寛政元年(一七八九)に奉納したものである。
当時、都濃郡宰判の支配地に、熊毛郡大河内村、三井村、浅江村があり、花岡八幡宮への奉納石造物の中に、これらの村名を多くみることができる。
この狛犬は、全高二・三五メートル、本体は八〇センチで大きい部類に属し、力感、迫力のある石刻である。
(右) 寛政元己酉年 田中十郎左衛門歓見
城市左衛門正範 浅海長兵衛通望
(左) 熊毛郡 神代茂兵衛貞栄
山野井吉右衛門実永 河内直之助実口