1、燈籠(とうろう) (花岡八幡宮(はなおかはちまんぐう))

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 参道を入ると百八基の燈籠が並び、その形も各様で作られた年代により違っていて、約二〇種類ある。最も古いのがこの燈籠で、次のように刻まれている。
  表 八幡宮燈台 氏子中施主田中十左衛門
  裏 元禄十三庚辰年 三月吉祥日
 元禄十三年(一七〇〇)に神殿、拝殿、多宝塔と大修復が行われ、その際氏子中より四基、大庄屋田中十左衛門より二基奉納されたもので、市内の石燈籠の中で最も古く赤御影石が使用されている。刻みがやや浅く風雪により文字部が欠けてきている。
 形は、単純な中に細やかな手法を加え、重量感があり形の整った美しさとまろやかさを備えている。特に台石上面と中台の下面、また擬宝珠に菊花の請花が刻み込まれている。