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下松市の石造文化財 祈りと生活
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十二、石祠(せきし)について
4 蛸神様(たこがみさま) (笠戸本浦(かさどほんうら))
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蛸神とも蛸神様とも呼び、高い所にまつられてあるため高神社(たかがみしゃ)とも称している。場所は、笠戸島本浦の部落の入口より山に登った頂上近くに、石の祠がまつられている。
伝説によると、昔この浜で水遊びをしていた子どもが急にいなくなった。何でも蛸のしわざに違いないと、網を入れると大蛸が上った。浜の漁師はさっそく子どもの仇(あだ)として切ろうとしたが、余りにも古く大きい蛸のためむずかしく、やっとのことで足を一本切り取り山の頂上に持って行き祭り、祠を建てたのが蛸神様として信仰されるようになったのである。
また、この神様は「風邪の神」として部落の人達はよくお参りしたということである。