右側扉石 不動明王
左側扉石 お大師様
の字が浮き彫りに刻まれている。
場所は、西は八幡山、東は田を経て亥子(いのこ)山がある浴どころで、戦前までは東西の山に茂った森があり、昼でも一人で通るのはなんとなく薄気味悪い所であった。夕方暗くなると狐(きつね)や狸(たぬき)が出没し、被害のうわさも起った。(若者によるいたずらもあったようである。)そこで悪鬼を静めるために祭ったと伝えられている。そのように聞くと両扉の彫物の意味がわかる。祭ったのは明治初年ごろといわれ、土地の者は「猫守さま」と呼んでいる。
5 猫守様(ねこもりさま) (花岡上浴(はなおかかみえき))