目次
/
下松市の石造文化財 祈りと生活
/
十三、度参碑(どさんひ)について
1 お百度札(ひゃくどふだ) (大海町後野社(おおのみちょううしろのしゃ))
121 ~ 121 / 171ページ
このお百度札は、文久二年(一八六二)に神田嘉兵衛・河村武兵衛が寄進したものである。
個人の心願や、家族・親しい人の病気平癒や安全などの祈願で、お社の入口から拝殿まで百度往復するのである。一度の祈りごとに札でおぼえをし、十回済むと十枚の札をおくというようにする。
昔から極寒でも裸足(はだし)での度詣りが御利益(ごりやく)があるといわれた。千度詣りもあり家族に病人があったのか、幕末騒然の時代で、他に心願の筋があったのか今は知るよしもない。