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下松市の石造文化財 祈りと生活
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[十四、道標(みちしるべ)]
1 道標(みちしるべ) (降松神社(くだまつじんじゃ))
123 ~ 123 / 171ページ
吉原若宮の大鳥居(四十六ページ参照)の近くに中宮への道しるべが立っている。銘は
「奉寄進 是より中宮十八丁」 と書かれ、中宮まで一町(約一〇九メートル)ごとに里程を表示した道しるべが立っている。最後の中宮拝殿前には、
「是ニテ十八丁、是ヨリ上宮三丁余
寛政元年九月吉日」 (一七八九)
とある。当時は、妙見社信仰がさかんで、春秋二季の大祭のときは参拝人で道があふれ、妙見山は人で埋っていた。また、当時は一年中各地からの中宮参拝者が多く、現在の国道二号線のように「中宮道(みち)」という名称がつけられたほどである。