目次
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下松市の石造文化財 祈りと生活
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十五、手水鉢(てみずばち)について
3、用水槽(ようすいそう) (深浦八幡宮(ふかうらはちまんぐう))
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この用水槽は、深浦八幡宮の拝殿前にある。水利の悪い所で、非常用水として水を蓄えるもので、昔は「水船(みずぶね)」ともよんでいた。
一般に神社やお寺に多く、手洗い用では鎌倉時代以来からの遺品もあるが、ここの用水槽は、大正八年(一九一九)に造られており、造立者は「徳山石工 浅田辰蔵」となっている。
用水槽としては小さいが、花崗岩をくりぬいて造られているものとしては当市にある唯一のものである。
彫刻は少ないが、重量感があり非常に安定している。