金銅如意輪観音菩薩半跏像

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金銅如意輪観音菩薩半跏像

《県指定有形文化財》
(彫刻)金銅如意輪観音菩薩半跏像(こんどうにょいりんかんのんぼさつはんかぞう) 一軀

指定年月日昭和41年6月10日
所在地下松市高橋
所有者日天寺

 日天寺は、旧久米村の日面寺と旧末武中村の受天寺が合併改号したもので、この菩薩像は旧日面寺伝来のものと考えられ、宝暦3年(1753)日面寺五代住職の記した「日尾山日面禅寺観音堂上棟口碑縁起」に記された六体の「閻浮檀金」の尊像のうちの一つと思われる。
 宝髪(ほうけい)をつくり、三面飾の宝冠をいただき垂髪(すいはつ)を両肩に垂れ、上半身裸体にして裳をつける。右手を右頬(ほほ)に当て、右足を半跏(はんか)して足首を左股の下におく。台座はほぼ方形で、掛け布を垂れる裳懸座(もかけざ)の形をとる。総高19.5cm、重量4.5kgの鋳銅物で、白鳳(はくほう)時代(7世紀後半)の制作と推定される。
 なお、同寺には焼体となったほぼ同じ大きさの鋳銅菩薩像一体が別に保存されている。