《市指定有形文化財》
(彫刻) | 木造 千手観音菩薩立像(せんじゅかんのんぼさつりつぞう) 一軀 |
指定年月日 | 昭和51年6月29日 | |
所在地 | 下松市梁 観音堂 | |
所有者 | 閼伽井坊 |
像高101.4cm。垂髻(すいけい)で髪頂に仏面、天冠台上に阿弥陀如来(あみだにょらい)立像(化仏(けぶつ))をつけ、左右に月輪、法輪、日輪等10個の頭上面を配す。合掌手を胸前に、宝鉢手を腹前に、脇手を左右に19手あて配する四十二臂型菩薩像である。
もと禅定寺(ぜんじょうじ)(当国33番札所の第12番札所)の本尊であったが、その後幾度かの変転を経て、明治初年閼伽井坊に移され現在に至る。製作年代は作風から平安末期の藤原時代と推定され、その時代の特徴をよく示しており、地方作としては特に優れてはいないが、幾度かの変転の歴史を繰返しながら下松地方の人々の信仰に支えられて伝存してきたことは有意義であるとともに重要である。