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(四)

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 荒神川が下流の荒神の地名によるように、河川下流の地名が、河川名となったとすることに異存はないが、問題は右のように、切戸の地名発祥である。つまり河川下流部になぜ切戸の地名が生れたかである。後世に至ってその例外も多いが「好字を著けよ」(和銅六年詔勅)「嘉名を取れ」(『延喜民部式』)などの佳字思想からすれば、災害につながる「きれる」「なくなる」だけでなく、次の如き見解もあわせて検討されたいと思う。