(8)炎の如意宝珠

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 北斗七星の御玉・如意宝珠とは、仏様の御手に上図のような持ち物をもっておられる。
 如意宝珠とは自分の思うままに物事を成就させてくれる珠のことである。

如意宝珠

 私は和歌山県高野山で修行している時、霊的如意宝珠の不思議な体験をしたことがある。
 それは高野山奥之院の出来事です。
 私はある時、釈尊の遺骨である仏舎利を七粒をある人から授けられた。
 仏舎利七粒授かると、未来に仏になるであろうと約束された弥勒菩薩をおがむ修行をしなければならない。
 私は昭和四十四年十一月二十三日から、高野山奥之院の地下御法場で弥勒菩薩の真言を三十万遍となえることにした。
 その修行の途中、元高野山大学学長上田天瑞大僧正より、赤倉山スキー場の近くに、三十万坪の土地に一億円の寺を建立するので、そこの責任者になってもらえないかという実に甘い勧誘があった。
 その席で、上田天瑞大僧正より〝私は今まで、内観の法を修行し、ビルマで如意宝珠を得ることができた。
 その如意宝珠をお祠りするために境内にビルマ塔を建立した〟という話を聞いた。
 私はその夜、高野山奥之院で不思議な霊夢を体験した。
 「一人の僧侶と二童子があらわれ、私に内観の法、つまり如意宝珠をのみ込む方法を教えてやるといって現われた。
 そして、口の中に炎の玉をもやし、何回も何回も腹の中にのみ込むようにいわれた。
 そして、その僧侶が〝儂(わ)しは竜樹菩薩である〟といわれた。
 しかし、私が、仲々、如意宝珠をのみ込んで腹の中で燃やすことが出来ずに苦労していると、力強い声で〝腹に力を入れよ〟と命令された。
 すると、そのおかげで、ようやく、如意宝珠を舌の上で燃やし、燃えている如意宝珠を腹の中までもって行き、腹で一段と如意宝珠を燃やすと〝よし〟と言って一人の僧侶と二童子は消えて行った。
 そのようなことがあり、十二月六日、無事、弥勒菩薩をおがむ修行を終えた。

釈迦涅槃図