1934年(昭和9年)4月11日、ブリキ国産自給化1の夢をかかげ、東洋鋼鈑下松工場が建てられました。場所は、久原用地部(くはらようちぶ)から買い取った矢嶋(やじま)邸(旧磯部(いそべ)邸)跡地と小島(こじま)開作跡地です。
こうして、1935年(昭和10年)2月、民間で初めてのブリキ2板がつくられました。
第二次世界大戦3が始まると、航空機用のジュラルミン4板やドラム缶・機械部品などもつくりました。
今は、ブリキ(飲料缶・食缶など)のほか、ハイトップ5(王冠・スプレー缶など)、ビニトップ(冷蔵庫・ユニットバス)、磁気ディスク用アルミ基板6、光学用機能フィルム7、DNAチップ8など、東洋鋼鈑独自の技術をもとに、つねに新しい製品をつくっていて、外国にも工場をもっています。
ことば 1 自給化 外国にたよらず、必要なだけ国内でつくること | |
2 ブリキ 鉄板にすずをメッキした金属。最初はかんづめ用のブリキを生産した。 | |
3 第二次世界大戦 1939年から1945年まで、日本・ドイツ・イタリアなどの国とアメリカ・イギリス・フランス・旧ソ連などの国との間で行われた世界的規模の戦争。 | |
4 ジュラルミン アルミニウムをもとに銅、マグネシウムなどの金属をまぜた合金の一種。 | |
5 ハイトップ 東洋鋼鈑が世界で初めて製品化したそ材。 | |
6 磁気ディスク用アルミ基板 コンピュータのデータを記録する円ばん。コンピュータの重要な部品。 | |
7 光学用機能フィルム 液晶テレビやスマートフォンに使用される特別なフィルム | |
8 DNAチップ 遺伝子を調べることのできる部品。 |
東洋鋼鈑は民間初のブリキメーカーで、新しいそ材も開発しているんだよ。 |