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 家中の痛ミに成候訳ニ者無之候得者、
 少之懸ヶ引ニ而、上下志之障りに
 成候ニ付、猶亦評義之上、江戸・淀
 勘定奉行共江申付、銀主共江可成
 程者用金相頼、先ツ春借シ者、
 米金を以相渡シ候、此上才覚不調
 候得ハ、逐而者借し米等之違
 却ニ茂可成候、尤無拠義、其節ニ
 至り申付次第ニハ候得共、若指支
 候時之心得、平日之暮、飯米杯之
 勘弁も可有之事ニ候、随分倹
 約之上ニも勘略を用ひ、無益之
 出金等無之、万事ニ了簡を
 加江、衣類之見苦敷分ハ不苦候、
 右之趣面々承り、兼而考置
 
  (改頁)
 
 候得ハ行当り候儀少ク、無事成
 時者其印相見江、上下之安穏不
 過之候、当前之義と斗不存可
 心懸候、已上、
右被仰出之御書付、夫々ニ被
召出、御直ニ御渡被遊候、罷出候
面々之順等、委細日記有之也、
 
  丑二月廿九日
一河州大竹村自害人之義、御仕置
 筋被仰出候趣、委細日記有之也、
  丑三月三日
一今日左之通被仰出、席触いたし候、
 組附之諸士寄合并軽キ者
 迠も御吟味之上、無役之者御役
 
 
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 義被 仰付、又ハ御取立等之節、
 向後其頭々支配々、常々心を付、
 様子存居候趣御尋可有之
 候間、組支配有之面々兼而承知可罷有候、
 但、御役替等被 仰付者茂、品ニより
 其相組頭支配筋江不斗
 御尋可有之候、
右之趣被 仰出之候、
 
 丑三月十一日
一的場十郎左衛門江養子前願之義
 ニ付、被 仰付之趣、委細日記有之也、
 
  丑三月十五日
 
  (改頁)
 
一和田治太夫組之者致欠落候義
 ニ付、治太夫遠慮被 仰付候趣、委
 細日記有之也、
 
  丑三月十八日
一去ル十二日、枇杷ノ木御門内江他所者
 相通シ候義ニ付、御目付共吟味之
 書付、御者頭共出候書付、并御者頭
 共江申渡之趣等、委細日記有之也、
 
  丑四月朔日
一御家中実子・養子御目見之儀ニ
 付、被 仰出之趣、致席触候様ニ
 御目付共江申渡、左之通書付相
 認渡之、
 
 
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  覚
一実子・養子共ニせかれ十五歳ニ
 罷成候ハヽ、御在城中者御目見
 之儀相願可然候、尤年頃ニ及候ハヽ、
 兼而御年寄共江召連候而、見せ
 置候様ニ可被相心得事、
一養子之儀、願之通被 仰付引取候ハヽ、
 早速御年寄共江召連罷越、見せ
 置候様ニ可致候、御目見之儀も
 御在城之節者、無油断相願候様ニ
 可有之事、
  附、親病気ニ罷在、御目見願之義
  及延引候ハヽ、其趣ニよつ而願之
  筋も可有之事、
一嫡子又ハ養子ニいたし置候
 
  (改頁)
 
 者、病身、或者病死等有之候節、親
 五十歳以上ニ候ハヽ、二男・三男之内者
 勿論、又ハ養子相続之もの無油
 断可心掛事ニ候、若其内急病
 ニて末期之願者、各別たりといへ共、
 不覚悟ニ候ハヽ、数月延引之上ニ
 候ハヽ尤其御差別可有之候、且又、
 右之外不埒成筋家督人欠ケ
 候而、重而相願候とても実子・養
 子ニかきらす、一分/\も勘弁たる
 へき事ニ候、勿論相願候筋ニより、
 善悪之御沙汰可有之事ニ候、
右之趣、寄々申聞せ候様ニ被仰出候、
 
 
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  丑四月廿三日
一小役人共相果候後、厄介扶持等被下置候
 儀ニ付、御留主居役・御目付共江、左之通
 書付相渡之、
  覚
  小役人共相果、妻かかり所も無之者、
  幼少之子共江も年頃ニ応し吟味
  之上、御扶持方被下置事ニ候、乍然
  向後ハ男子十五歳・女子者十七歳
  迄ならてハ被下置間敷候間、其内
  随分心懸、奉公又ハ形付候様ニ可致
  候、且亦只今迄御扶持被下罷在候
  者之内、右之年頃を越片付候儀
  難成わけのものハ、其旨趣支配方へ
  可相届候、左茂無之者ハ勿論、
 
  (改頁)
 
  御扶持方指上候様可仕候、右之趣より/\
  申聞置候之様ニ可致候、
 
  丑四月廿四日
一中山市兵衛儀、支配頭畑数馬迄以書付、
 世忰同名市太夫義、御目見被
 仰付被下候様ニ相願候、何も評議之上、左
 之通市兵衛江申候様ニ覚書相認、
 数馬方江差遣シ、尤願書も相返シ候、
  覚
 中山市兵衛忰
 御目見願書差出候、先達而席触
 之趣ニ付而、願候との事ニ候、先日席
 触之趣者、前々より御目見相願候
 者共之義ニ付、被 仰出之候、只今迄
 
 
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 寄合之子共御目見被仰付候儀無之
 処、心得違与相聞江候、併右之通相
 願候存寄ニ候ハヽ、先支配頭江茂内證
 申達候而之上、可相願事ニ候処、麁骨
 成願之趣ニ存候間、其趣可被申聞候
一向後者、寄合之子共年頃ニ成候ハヽ、
 支配頭逢ニ而人品を茂見置可然
 候間、其心得可有之候、
  四月
 
一御家中世忰共十五歳ニ成候得者、
 御目見相願筈ニ候、及年頃ニ候者、親召連
 罷越候、其節ハ当番之御年寄共
 斗逢候事
一養子引取候而、親々召連罷越
 
  (改頁)
 
 筈ニ候、其節者何茂逢候而、様子
 見置候事
  丑五月
一御者頭江申聞候趣、左ニ記、
          御者頭共江
 御足軽等頃六十以上之者、江戸御
 荷物才領、并越後御領分江茂右
 同断之節ハ、片道分軽尻馬代
 可被下置旨、先年被 仰出候、是ハ
 御荷物も有之、其上日数茂詰り
 罷越義候間、向後も可為右之通候、
 御供往来之節者、相定外之馬代ハ
 被下間敷候間、此段仲ケ間へ可被
 相通候、以(上脱カ)