図1―27 多摩、東京、熊谷、小田原の月別平均気温
(昭和62~平成3年の平均)
また年降水量は多摩市で一八〇三ミリメートル、東京一六一九ミリメートル、熊谷一四三三ミリメートル、小田原二三一七ミリメートルであって昭和六十二年(一九八七)~平成三年(一九九一)、多摩は太平洋に面した小田原ほど多くはないが、東京、熊谷よりは多い(図1―28)。
図1―28 多摩、東京、熊谷、小田原の月別降水量
(昭和62~平成3年の平均)
多摩市の風向は複雑な地形を反映して変化に富む。風速は四月に比較的大きく、いずれの季節も午後の最高気温出現時刻のころに最も強く吹く。風速の大きい昼間の風は、冬季には北よりの風であり、夏季には南々西ないし南の風が卓越する。これは乞田川の谷を上り下りする季節風である。ところが夜間には季節を問わず弱い西よりの風が吹く傾向にある。これは高尾山方面からの山風のような、少し広い範囲の日変化する風の存在を考える必要がある。