一酸化炭素

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一酸化炭素については昭和五十六年から昭和六十二年までの観測記録がある。一酸化炭素は自動測定機によって、非分散型赤外分析計(NDIR)を用いて計測された。
 図1―50によれば一酸化炭素濃度は観測季節によって増減はあるものの、昭和六十一年以来漸増の傾向にある。地点P―1(市内大栗橋交差点)での一酸化炭素濃度が他の地点と比較して一ppm以上高い。一酸化炭素濃度の分布は市内北部の大栗橋交差点付近が最も高く、市の南西部が低くなっている。この分布傾向は他の大気汚染物質の分布とも類似している。

図1―50 多摩市の一酸化炭素の濃度(昭和56(1981)~62年(1987))

 一酸化炭素の環境基準は一時間値の一日平均値が一〇ppm以下であり、かつ一時間値の八時間平均値が二〇ppm以下であることである。昭和五十年(一九七五)以後はこれを越える日はなく、環境基準達成率は一〇〇パーセントとなっている。