目次
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通史編1 自然環境 植物・動物 原始および古代 中世・近世
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第二編 植物
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第二章 植物相
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第二節 植物相
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2 分布上興味ある植物について
カワラノギク(キク科)
159 ~ 160
関東地方と静岡県東部の大河川の河原に群生する越年草または多年草。茎は高さ七〇センチメートル前後で直立し、多数の細い葉をつけ、上部で分枝する。根出葉や中部以下の葉は花時には枯れる。花期は十月~十一月。頭花は直径約四センチメートル、淡紅紫色で散房状に多数つく。そう果の冠毛は淡赤褐色。昭和二年(一九二七)、現在の東京都立川市の多摩川河川敷で採集した標本をもとに命名されたものである。関戸の多摩川河川敷にはかつて多数群生していたが、現在ではほぼ絶滅の状態にある(図2―13)。
図2―13 カワラノギク