関東地方以西の本州太平洋側、四国に分布する多年草。ショウジョウバカマによく似ているが、根出葉は質ややうすく、ふちは細かい波状になる。葉の先にしばしば小苗ができる。花茎は高さ一〇~二〇センチメートルで直立し、茎頂に三~五個の白色花を横向きに開く。花被片は長さ一~一・五センチメートルで、花後も緑色になって残る。雄しべ、雌しべとも花被片よりやや長い。東京都の産地は多摩市の多摩川に面した崖線のみで、しかも現在ではごく一部に細々と生育しているのみである(図2―16)。
図2―16 シロバナショウジョウバカマ