エビネ(ラン科)

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 山地や丘陵の林下に生える多年草。偽球茎は横に連なってエビのような形になる。葉は二~三枚根生し、長さ二〇センチメートル前後になり、縦に三本の平行脈が入る。花茎は高さ三〇センチメートル前後で直立する。四~五月、花茎の上部に総(ふさ)状に一〇~一五花をつける。外花被片は茶褐色から淡緑色、内花被片は淡紅色から白色で、唇弁は扇形で三深裂する。かつては各地にふつうに見られたが、丘陵部の開発、観賞用としての乱獲によって現在ではごく稀になっている。多摩市においても同様の状態に陥っている(図2―19)。

図2―19 エビネ