目次
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通史編1 自然環境 植物・動物 原始および古代 中世・近世
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第二編 植物
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第二章 植物相
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第二節 植物相
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2 分布上興味ある植物について
イチリンソウ(キンポウゲ科)
167 ~ 168
山麓や丘陵脚部、竹林、屋敷林の縁、川辺の草地などに群生する多年草。根出葉は一~二回三出複葉で、小葉は羽状に深裂する。花茎は高さ二〇~三〇センチメートル、茎葉は三枚が輪生する。花期は四月、茎頂に直径四センチメートルほどの花を一個頂生する。萼片は白色で五~六枚、裏面はふつう淡紅色を帯びる。同属のニリンソウと共に早春開花し、初夏には枯れる春植物の一種であり、かつては多摩市でもふつうに見られたが、現在ではごく稀にしか見られなくなっている(図2―25)。
図2―25 イチリンソウ