山野の日当たりのよい乾いた道端や草地などに生える半低木。高さ四〇~六〇センチメートル。葉は三小葉からなり、頂小葉は長楕円形で長さ一~二センチメートル。花期は八~九月。花は淡紅紫色で長さ五ミリメートル前後、枝先に短い総状花序をつけ、二~五個ずつ花をつける。花柄が糸のように細長く、蒔絵を見るような姿から蒔絵萩の名がつけられている。かつては多摩丘陵の稜線に沿った雑木林の縁や道端などにしばしば見られたが、現在ではごく稀で、ときに団地内の歩道の隙間に生育していたりする(図2―29)。
図2―29 マキエハギ