山地や丘陵、海岸の林下に生える常緑矮小低木。高さ五~一〇センチメートル。葉は披針形で長さ二~三センチメートル、ふちに鋭い鋸歯がある。花期は六~七月。茎頂に一~二個の白色五花弁の花を下向きに開く。直径約一センチメートル。和名は梅の花に似ていることによる。丘陵部では手入れされた雑木林に多かったが、そのような林が近年激減していることから、ごく稀な植物となっている。多摩市においても例外ではなくごく稀である。なお、同属のイチヤクソウ、ギンリョウソウ、アキノギンリョウソウ(別名ギンリョウソウモドキ)も多摩市に産するが、同様な理由によって個体数は少ない(図2―31)。
図2―31 ウメガサソウ