クサレダマ(サクラソウ科)

172 ~ 172
 高原や山野の湿地に生える多年草。根茎は横走して群生する。茎は直立して高さ四〇~八〇センチメートルとなり、短い腺毛と軟毛が密生する。葉は披針形で長さ五~一〇センチメートル、しばしば三輪生または対生する。花期は七~八月。茎頂に円錐花序をつけ、多数の黄色五裂花をつける。果実は球形で直径約五ミリメートル。多摩丘陵では谷戸の小川のほとりなどにしばしば見受けられたが、現在ではごく稀である。多摩市においては、団地の緑化法面の地下水がしみ出すようなところにわずか発見された(図2―33)。

図2―33 クサレダマ