ヤマルリソウ(ムラサキ科)

173 ~ 173
 山地や丘陵の湿り気のある斜面などに生える多年草。根出葉はロゼット状に広がり、倒披針形で長さ一〇~二〇センチメートル。花茎は下部から分枝して四方に匍匐伸長し、白毛を密生する。花期は四~五月。茎頂に次々と淡青紫色ときに白色で、直径約一センチメートルの花をつける。花冠は五裂。多摩丘陵では斜面下部の地下水がしみ出すようなところに多く見られたが、近年の開発、都市化などから激減している。多摩市においても現在自生が確認されている箇所はごく少ない(図2―35)。

図2―35 ヤマルリソウ