レンプクソウ(レンプクソウ科)

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 水辺の笹薮(ささやぶ)や竹林、落葉広葉樹の林縁などに生える小形の多年草。細長く白い地下茎を伸ばして増える。和名は鉢植えの福寿草の根に連なって入り込んでいたことから連福草と名付けたという。全草軟弱で無毛。茎は高さ一〇センチメートル前後。根出葉は二回三出複葉、茎葉は一対で三裂する。花期は三~五月。黄緑色で直径約五ミリメートルの小花を茎頂に五個つける。周囲の四個は花冠が五裂し、頂生の一個は四裂する。春植物(スプリング・エフェメラル)の一種。多摩地域でもかつては多く見られたが、河川改修、造成とそれに伴う乾燥化などにより激減している。多摩市においても消滅寸前の状態にある(図2―36)。

図2―36 レンプクソウ