関東地方以西の太平洋側、四国、九州の山地から丘陵の裾、川沿い、低湿地などに生える落葉低木または高木。高さ五~七メートルになる。枝葉をもむと胡麻のにおいがすることから胡麻木という。葉は長楕円形で長さ五~一五センチメートル、ふちに鋸歯があり、若葉は茶褐色に染まることが多い。花期は四~五月。枝先に散房花序をつけ、多数の白色小花を密生する。果実はヤブデマリに似て、長さ八ミリメートルほどの楕円形で赤く熟す。多摩地域では川沿いの湿潤地に点在する。多摩市においては谷戸の湿潤地に沿って稀産する(図2―38)。
図2―38 ゴマギ