多摩のカメ類

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クサガメは、頭側から頸にかけて黄色の条模様があり、捕まえると、脇(わき)の下などの腺から悪臭を出すのが特徴である。多摩市域では少なく、今回、中沢池と瓜生緑地で確認したにすぎない。イシガメは、甲羅(こうら)の稜線が中央一本だけで、頭部に黄色の条模様が無い。市域ではごく少ないようで、今回、関戸大栗川で一頭確認しただけである(平成七年五月二十六日)。多摩市の爬虫類で唯一の移入種は、アカミミガメである。その名のとおり、目の後方にある細長い赤色斑紋が特徴である。原産地はアメリカで、「みどりがめ」の名で移入され、ペットとして飼育されているが、大きく成長して始末に困って放されたものが野生化している。多摩市域の水系で現在見られるカメ類の多くは、このアカミミガメである。今回、多摩中央公園・豊ケ丘南公園・中沢池公園・瓜生緑地など各公園緑地の池、ならびに、多摩川と大栗川で、それぞれ生息を確認した。特に豊ケ丘南公園の池には個体数が多く、一度に一八頭以上が日光浴をしていたことがあった(平成七年六月十一日)。