いろいろな甲虫類

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ヒゲナガハナノミは、湧水がしみ出すような場所を好むので、生息場所の限られる甲虫である。春から初夏にかけて水辺の草の葉の上に止まり、櫛状の長いひげをゆっくり動かしている姿を見ることができる(図3―28)。市内では旧多摩聖蹟記念館の近くでしか記録がない。ジョウカイボンは、市内各地の樹木が多い場所に普通に見られる。体長一五ミリメートル程度、黄土色をしている。体は甲虫類としてはやわらかく、しなやかである。コメツキムシの仲間も多数の種類がいるが、クシコメツキは夜電灯の明りに飛来するものがよく見つかる。サビキコリも明りに集まるが、樹液に来ているものを観察することも少なくない。ウバタマコメツキはマツ類に集まる大型のコメツキムシで、体長二五ミリメートル程度ある。しかし、保護色をしているために、発見するのは困難である。

図3―28 ヒゲナガハナノミ
(多摩市 平成7年5月5日)

 タマムシは市内で見かける機会はほとんどなくなってしまったが、アカマツに集まるウバタマムシは比較的出会うチャンスが多い。体長は三〇ミリメートルもあるが、マツの幹に止まっていると保護色となり、発見しにくい。超小型のクズノチビタマムシは、体長四ミリメートル弱、名前のとおりクズの葉上にいて、モザイク状に葉を食べているものがよく見つかる。ヒメマルカツオブシムシは体長二・五ミリメートル程度のきわめて小さな甲虫だが、屋内に入り込み、幼虫は台所にある乾物やウールなどの天然素材の服を食い荒すやっかい者である。成虫になると屋外でマーガレットの花などに集まり、花粉を食べている。ヨツボシケシキスイとヨツボシオオキスイはともに樹液に集まる甲虫で、前者のほうがより普遍的に見られる。黒地に赤い点が四つあるのが前者、銅色の地に黄色の点が四つあるのが後者である。