目次
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通史編1 自然環境 植物・動物 原始および古代 中世・近世
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第三編 動物
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第五章 昆虫類
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第五節 半翅目(はんしもく)(セミ、カメムシ類)
ハルゼミの声
248 ~ 248
セミは種類が少なく、我が国から三〇種ほど、多摩市からは七種が記録されているのみである。アブラゼミやヒグラシやツクツクボウシなど、普通種以外に特記しておきたいのがハルゼミである。章の初めに、雑木林の尾根にアカマツが生えると記したが、まさにそのアカマツの木にだけハルゼミが見られるのである。毎年五月になると、多摩市と神奈川県川崎市北部との県境の尾根道を歩くと、このセミの声を聞くことができる。もっとも、最近では聞く機会が減り、寂しい限りである。