図2―5―16 市制施行宣言のようす
市名 | 町制施行日 | 市制施行日 | 町制期間 |
八王子 | 明治22.4.17 | 大正6.9.1 | 28年4月14日 |
町田 | 大正2.10.1 | 昭和33.2.1 | 44年4月 |
日野 | 明治26.6.19 | 昭和38.11.3 | 70年4月14日 |
稲城 | 昭和32.4.1 | 昭和46.11.1 | 14年7月 |
多摩 | 昭和39.4.1 | 昭和46.11.1 | 7年7月 |
三鷹(参考) | 昭和15.2.11 | 昭和25.11.3 | 10年8月21日 |
さて、こうして旧南多摩郡域に八王子、町田、日野、多摩、稲城の五市が成立したわけであるが、多摩と稲城の市制施行にあたっては、のちにさらなる再編成を行うふくみが残されていた。多摩町議会は、昭和四十六年(一九七一)七月一日に「市制施行促進に関する決議」をあげたのち、同年九月二十七日には「近隣市町との行政協力体制の強化に関する決議」を議決した。それによれば「二市二町にまたがる多摩ニュータウン事業の進展に伴い、増大する行政需要にこたえるとともに住民福祉の飛躍的向上をはかるため、市制施行後も近隣市町との協力体制を一段と強化し、住民の総意のもとに、行政区画の一元化に努力する」とうたわれていた。いっぽう稲城市でも同じ日に同様の決議がされ「市制施行後も新住宅市街地開発事業の進捗状況をふまえてなお一層将来近隣市町との合併等広域行政の拡大を図るため努力する」(『稲城市史・下巻』)と、将来の合併へのふくみをもたせている。
また、市制施行日にあたる十一月一日付の「たま広報」で横倉真吉議長は「多摩市は四市にまたがる多摩ニュータウンの中核都市として責任は重く、かつ大であります。しかし、どのような困難をも克服し、市民相携えて緑の中に理想都市を建設して行かなければならないと存じます」と、今後の多摩市が多摩ニュータウンの中核都市として歩んでいくことを強調した。